校長室

スポーツマンシップとは?

大学アメリカンフットボールでの反則行為が,今大きな社会問題になっています。学校を預かる身として,加害選手や被害選手のことを思うとやるせない気持ちになります。あの反則行為を発生させた要因は何なのか,徹底した原因究明をお願いしたいところです。 中学校の部活動に関しては,今年3月にスポーツ庁から「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が出され,それを受けて結城市教育委員会からも「部活動運営の方針(概要)」により,土・日曜日どちらかの休養日設定や活動時間遵守等について指示があったところです。しかし,振り返ってみますと,適切な休養日の設定や活動時間等については,今に始まったことではなく,以前から叫ばれていたことなのです。それが徹底できなかったと言うことは,まさしく指導者,選手,そして保護者・世間の認識の「乖離」があったからだと思います。
 本校では,部活動を教育的部活動と捉え,「豊かな人格の形成」を目指して活動しております。もちろん勝つことを目指して努力させますが,勝つために何が必要なのかを,中学校生活全体を通して指導しています。我々大人が,中学校の部活動と小学校の少年団活動やクラブチーム活動とは,目的や方法が違うと言うことを理解しなければ,そこには当然様々な「乖離」が発生してしまいます。
今回のような反則行為によって苦しむ選手(子どもたち)を絶対に出さないように,我々大人が本当のスポーツマンシップとは何かを強く自覚し,健全な部活動経営のために努力する必要があると思います。6月15日(金)は,いよいよ総体市内大会です。

                     結城市立結城南中学校長 黒田 光浩