校長室
『本気!?』
「指導に必要なのは観察力」。ある二人のベテラン校長が口をそろえて話していました。「きつい練習でも見ていれば限界は分かる」「動きをよく見て助言すると,ちょっとしたことで上達する」。二人の校長は,生徒が不安や悩みを抱えていないか,いつも心を配って指導したといいます。また,別のベテラン教諭は,常に生徒の小さな変化に敏感になっていたといいます。学級や部活動に40人いれば,1対1の関係を40通りつくる。生徒は「自分をちゃんと見てくれている」と感じることで心を開きます。この教諭は,最後に力を込めてこう言っています。「本気で向き合わないと,生徒は本気になってくれない」。
「生徒一人一人の個性をのばし,心豊かに,たくましく生き抜く力を育む」。これは,本校の学校教育目標です。我々職員は,この教育目標の達成に向けてどれくらい本気になっているのか。前述の言葉を聞いて自問自答してしましたした。どんな立派な教育改革が実践されても,その根幹をなすのは職員の「本気」ではないかと思います。平成29年もいよいよ師走。進学や進級に本当に大事な季節になってきました。生徒を本気にするために,全職員が観察力に磨きをかけ,本気で取り組んでまいる覚悟です。
結城市立結城南中学校長 黒田 光浩